第13回ボタンダウンクラブの会
BDCの新年会「新春江戸ばなし」開かる
江戸風俗の絵師、菊地ひと美さんをゲストに迎えて
ボタンダウンクラブの2005年最初のイベントは1月29日に遅まきながらの新年会をかねて、石津名誉会長ご贔屓の南青山のお蕎麦やさん「古道」で開かれた。ゲストに迎えられたのは江戸文化と歌舞伎の世界の専門家で絵師(イラストレーター)の菊地ひと美さん。菊地さんは2004年に日本橋三越が新館を建築する際、建物を覆う数十メートルの壁面に江戸風俗の絵を描きめぐらせ、これが大変な評判を呼び、一躍絵師としてブレークした。2005年には江戸東京博物館に続き、皇居に面した国立劇場の外壁に江戸風俗の絵を描くことが決まっている。菊地さんの江戸風俗にまつわる話はユーモアに溢れ、分かりやすいことが評判で、この日も新春らしい晴れやかな着物で登場。参加者から大きな拍手で迎えられた。
菊地ひと美さん
会の冒頭に石津BDC会長から菊地さんのプロフィール紹介があり、続いて2人の対談形式で話が進む。やがて不良中年に話が及ぶと、菊地さんの話も佳境に入り、吉原の遊廓に於ける粋な男の遊び方を詳しく解説。いまや風俗店の単なる集合体と化してしまった吉原と江戸時代のそれとの大きな違いや、そこに於ける客の作法などが分かりやすく面白く説明され、参加者たちは興味津々。やがてこの日いなせな和服で現れたBDC応援団の穂積和夫氏とくろすとしゆき氏が前に引っ張り出されて、話は男の和服談義へと発展していく。偶然にも菊地さんはかつて穂積氏やくろす氏も通っていた長沢節モードセミナーに在籍して絵の勉強をしていたとのことで、期せずして同窓生交歓となった。
穂積和夫氏は数年前から足繁く京都は祇園に通って、舞妓さんたちをモデルにした絵の教室を主宰されており、この日は祇園での粋な遊び方の初歩を細かく解説。一度祇園でこんな会をやろうではないかと提案し、満場の拍手を浴びた。くろす氏は参加者の中から火消しの印し半纏を着こなしている会員のケン坊こと梅津健治氏を引っぱりだして、その着物と着方を解説。しばらくは男の着物談義と相成った。
菊地さん くろすさん 梅津さん
江戸ばなしのあとは酒とそばで
日本人は誰しも年と共に和への興味が増すとよく云われるがアイビールックの神様的存在であった穂積さんとくろすさんが、期せずして和服で現れたというのもうなづける話だ。
艶やかな着物の菊地さんと粋な和服の穂積さん、そしていなせな半纏姿のくろすさんと梅津さん。おそば屋さんでの新年会に相応しい雰囲気が溢れたところで「新春江戸ばなし」はひとまず終わり、後半は楽しいお酒と美味しいおそばで盛上がり、皆さんほろ酔い加減でお開きとなった。
石津会長 菊地さん 穂積さん
江戸ばなしに耳をかたむける参加者の皆さん。手前は伊藤紫郎さんと長島カツ子さん
BDCイベント初参加の山口義之さんとお嬢さんの明住佳さん。
穂積先生を囲んで着物談義?この日ばかりは和服姿がスターでした。
このところ出席率のいい田辺ご夫妻と北谷隆泰さん。