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島最大のイベント/与論マラソン |
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2006.3.5 |
人口6千人の与論島に3千人もの参加者を迎えて開かれていたヨロンマラソンも今年で15回目になるという。この種のイベントは最近近隣の島々でもいたるところで開かれているので、参加者の奪い合いという現象が起こっていると聞く。ヨロンマラソンもその例にもれず、参加者は年々減る傾向にあるらしいが、いまも島最大のイベントであることは確かで、島民がコースの各所でボランテア活動を行っていて、その協力ぶりは見ていて気持ちのいいものだ。元マラソンランナーの谷川真理さんがここ何年か毎回ゲストとして一般ランナーと一緒に走っていて、常連の参加者たちともすっかり顔見知りになっているようだ。こういったのんびりした離島ならではのイベントは続いていって欲しいものだ。 |
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雪の国からの来訪者 |
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2006.3.9 |
わが家のキッチン・カウンター用のハイチェアとそれにマッチした棚を作ってくれた富山のKAKI工房のファミリーが来てくれた。立山のふもとはまだ積雪が1メートル以上もあるという。今年の日本海側は記録的な雪だった。KAKIの王国(と僕は呼んでいる)はスキー場の中にあるのだが、今年は雪が多すぎてスキー場までたどり着けないスキーヤーもいたらしい。何事も過ぎたるは、、、ということなのだろう。こちらでは海を見ながらのんびりしてもらおうと思っているが、島のテニス仲間も歓迎してくれそうなので、毎日のようにテニスということになりそうだ。富山から近い小松空港から沖縄那覇まで2時間あまり、那覇で乗り継いで与論まで30分、雪深い国から待ち時間など入れても5時間足らずで気温22度の南の島に来れるのだ。風も南から吹き始めたので夏もそう遠くはなさそうだ。来訪者が増えそうでワクワクする。 |
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近所の友だち |
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2006.3.19 |
人口6千人足らずの与論島に牛が4千頭いるという。その全部が焦茶色の食肉牛で、ミルクをる絞る白黒ブチのホルスタインはいない。わが家の周りには牛飼いの農家がそこここにあり、風向きによってはプーンと牛小屋の臭いが漂ってくる。最初は少し気になったが今ではもうすっかり慣れた。夜中でもときどき「モーッ」とか「ウオーッ」とかいろんなうなり声が聞こえる。これにも慣れてかえって眠気を誘うようになった。彼等は広い牧場で放し飼いにされているわけではなく、殆どの時間小屋につながれたままで、たまに散歩のために狭い庭に出されているようだ。退屈極まりないおのれの人生を嘆いてあのやるせない鳴き声をあげるのだろうか? やがて彼等は業者に買い取られて鹿児島に移され、鹿児島の黒和牛というブランド肉として出荷されるのだ。サトウキビと並んで島の農家の重要な資源となっているのだ。 |
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友あり遠方より来る |
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2006.3.25 |
地球のほぼ裏側にあたるカナダはモントリオールから旧友がやって来た。カナダ東部はいまでもマイナス20度の日があったりするという。そんな寒い国から来た彼はここ与論島に着いた次の日の早朝6時半、暖かかった前日とは打って変わって気温は16度というにも拘らず素っ裸で目の前の海にザブンと飛び込んだ。少しも寒くないという。確かに気温差は30度以上あるのだから彼にとっては暑いぐらいなのだろうか。それにしてもちょっと驚いた。先週僕は気温24度の日にこの同じ海で泳いだのだが、その時でも隣人たちからは「酔狂な」と笑われた。島の人たちは4月の海開きを待って海に入るらしい。僕の体はまだ本州の気候を引きずっているのだと言われた。まぁどうでもいいではないか、気持ちさえ良ければ。 |
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蛇?それともトカゲ? |
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2006.3.27 |
テニス仲間の女性が面白いものを見せてくれた。バッグから取り出したそれはどう見ても黒いヘビなのだが、よく見ると短い可愛い足が4本ついている。「これ何?ヘビ?誰がつくったの?」と聞くと「私がつくったの。足のあるヘビよ」という。平べったく丸い首と4本の足はサンショウウオを思わせるが、体はどうみてもヘビだ。しかしなんとも愛嬌のある顔をしている。よく見ると口から青い糸の束のようなものがのぞいている。同じ青い糸が尻尾からも出ている。彼女は紬の着物などを自分で縫うのだが、その時使うしつけ糸がからまって使いにくいのを防ぐために、ヘビの体の中に糸の束を通して口から1本づつ抜くとからまらなくていいんだと教えてくれた。なかなか面白いアイデアだ。 |
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アニマル・ロック? |
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2006.4.6 |
庭から見える海辺は砂浜と岩とが適当に配置されている。その岩は色が黒く、見方によってはそのシルエットがいろんな動物に見えてくる。庭から右手を見ると右写真が目に入り、僕はそれを「角の折れたサイ」と呼んでいる。左手を見ると左写真が見え、それを「間抜けなサルの横顔」と名付けた。島には無数のビーチがあり、どのビーチからもいろんな岩が見えてそれがさまざまな動物のシルエットに見える。新しい動物を発見するのが楽しみで、ときどき無理して人があまり足を踏み入れない隠れビーチまで足を運んでいる。島名物ともいえるクジラや海ガメなどもそのうち見つかるだろう。暇だといろんな遊びを考えだすものだ。 |
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夏の気配 |
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2006.4.15 |
与論名物の1つに干潮のときだけに姿を現す砂州があり、百合が浜と名付けられている。満月と新月の1〜2日後を大潮といい、この時期に潮が最も沖まで引くことになる。大潮のときの潮の引き方にも季節による差があるらしく、百合が浜は夏が来ると余計に頭を出すようになるという。観光客の少ない冬はつかの間の島(砂州)への渡し船もお休みだが、大潮の今日は頭をのぞかせた砂州に人を乗せて渡る観光船を久しぶりに見た。あと半月余りでこの辺りの南の島は梅雨入りするので、ゴールデンウィークは運が悪いと雨に降られることになる。去年の9月に百合が浜の砂州に渡って以来、1度も行っていないのでそろそろ渡ってみようかと思っている。島で最大のリゾートホテル、プリシアも夏の観光客を迎えるための整備を始めたようだ。灼熱の夏が待たれる。 |
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日本一遅い夕日 |
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2006.4.18 |
日本は南北に長い国だが、東西にもかなりの振幅がある。東京と南西諸島の範囲内に入るここ与論島では日の入りが40分程ずれる。今日の日の入りは夕方6時54分だから7時半になってもまだ空に明るさが少し残っている。パソコンのi-siteを使って東京のオフィスと毎日連絡し合っているのだが、夕方に通信するとこちらの映像の背景がまだ明るく、黄昏の黄色い日射しが映っていたりすると、東京側で見ている人たちはビックリしている。写真は与論島の西に位置する沖縄県の端っこの島、伊是名諸島に沈む夕日で、9月ごろまでは夕日は大体この伊是名の向こうに沈んでいく。春まで見られる水平線に沈む夕日もいいものだが、島影に消えてゆく真っ赤な夕日もなかなかいいものだ。我がボタンダウンクラブの応援団メンバーの1人で夕日評論家の油井昌由樹氏にこの与論の夕日を見てもらったら、どんな評価がかえってくるだろうか。
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近所の友だちーその2 |
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2006.4.22 |
今日の昼間部屋の窓からふと下を見ると、我が家の前の道を黒い牛たちが歩いているではないか。うちのすぐ前には石嶺さんという方が以前から牛を飼育しているのだが、その牛舎から時々子牛が脱走するのだ。石嶺さんも慣れたもので大して慌てもしない。放っとけばそのうちに帰って来るさといった様子である。そういえばこの間も5頭の子牛が脱走したのだが、離れたところから見ていると、彼等は外の舗装された一般道路までは行かずやがて牛舎の方へ帰って行った。でかい大人の牛が道をうろついていたらちょっと恐ろしくもあるが、このくらいの子牛だと可愛らしくもあってそばに寄ってみる気になる。2メートルくらいまで近寄ると彼等はすっと逃げる。しかしそれ以上は遠くまで逃げていく様子はない。果たしてしばらくすると彼等は牛舎を取り巻く草原に移動してうずくまってしまった。特に石嶺さんに連絡することもあるまい。 |
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与論銀座祭り |
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2006.5.6 |
ご他聞にもれず与論にも銀座通りというのがある。茶花(ちゃばな)と呼ばれるダウンタウンの真ん中を貫く商店街で、20年ほど昔与論島が観光ブームに沸いていた頃はこの銀座通りはいつも人の波で、歩くにも人にぶつからないよう苦労したということだが、最近では昼間でも人影はまばらで目をつぶって歩いても人にぶつかったりはしない。この与論銀座を活性化しようというので3年前から地元商店会の音頭取りで始まったのが「銀座祭り」で、パレードや広場でのバンド演奏といったイベントと、通りの両側に連なる夜店が島中の人を集める。中でも人気のイベントは銀座通りの真ん中で行われる小、中学生による「綱引き」だ。あまり厳格なルールもないような気楽なものなのだが参加の子供の親たちも応援に熱狂し大いに盛り上がる。町役場の観光課のイベント・カレンダーにも載っていないような小イベントにしては、人出の多さといいその熱気といいなかなかのイベントになっているようだ。催物のテーマが何であれ、いか焼き、焼きそば、かき氷、綿あめ等の露天には人を集めるパワーがあるのだろう。 |
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夏は来ぬ |
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2006.5.11 |
南西諸島の梅雨入りは平年並みだと5月10日ごろと云われているが、ここ与論はきのうから快晴で今日などは風もなく午後3時現在気温30.5度、湿気もそれほどはなく、日陰は涼しい。今年3度目のシュノーケリングを目の前の海でしてみた。岸に近いところでは海水は生ぬるくちょっと気持ちが悪い。沖あい約100メートルぐらいで水温は急に下がり長くは入っておれないなと感じる。おそらく水温は22度〜23度ぐらいだろうからそう長く水にはいったままというわけにはいかない。なにしろウェットスーツも着ないで上半身裸なのだ。このハキビナと呼ばれる海岸には沖合い100メートルぐらいのところにリーフがあって、いつもそこに白波が立っている。このあたりまで来るとところどころにクレバスのような岩の裂け目があって、そこから深い青色の神秘的な世界が垣間見える。さらに少し進むと突然眼前に底知れぬドロップオフがひらけドキッとさせられる。正に息を飲むとはこのことで、その壮大さには圧倒される。1人で来ると怖くなってすぐに岸に向かって泳ぎ始める。こういうところには2人以上の仲間と来なくてはちょっと危険だ。今度はダイビングボートで沖から潜ってみよう。
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南国の花たち |
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2006.5.13 |
島は今花盛りだ。ブーゲンビリア、ハイビスカスは云うに及ばずペチュニア、ゼラニュームなどお馴染みの花に加えて名も知らぬ花々が島中に咲き乱れている。台風が1年以上も来ていないからだ。1度台風が来るとそれこそ島中から花の姿が消えるという。今のうちにこのきれいな景色を楽しんでおかなくては。島生活2年先輩の隣人はテニスの名人だが、花のエキスパートでもある。庭の芝生の手入れは完璧だし、家の内外にいろんな花を育てている。手塩にかけるとはこういうことを云うのだろう。気に入った花を挿し木でどんどん増やしていく。この挿し木というのがここ与論島のような南国の気候の下ではとても簡単にできる。咲いた花も盛りを過ぎたと思ったらどんどん切りとっていくと、次から次へと新しいつぼみが出てくる。私のような素人でも結構育てられるのだ。「花は買うものではなく、増やし育てていくものだよ」という隣人の目を盗んでは鉢植えを買っていた私も、これからは自分で育て増やしていくことができそうな気がしてきた。 |
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友あり遠方より来るーその2 |
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2006.6.5 |
去る3月にカナダからはるばるやって来た陶芸家のキンヤが今度は家族を連れてやって来た。奥さんのマリーアンドレは久しぶりの来日で、今回の彼等ファミリーの旅行目的はスパ三昧とのこと。3週間の日本の旅であちこちの温泉に泊まってはあらゆる種類のマッサージを体験したらしい。キンヤの次男ジョナサンはマッサージと医学的に取り組んでいて、いま医者になるべく勉強中とのことで、同じく医学を勉強中のガールフレンドを伴っている。残念ながらここ与論には温泉がない。年中温かい南の島の住人は温泉にはあまり関心がない模様で、隣の沖縄にも数えるほどしか温泉がないらしい。しかしここ与論にはタイで古式マッサージを習得してきた人がタイ人の奥さんと共に開業していて、これがまた実にいいのだ。キンヤもすっかりこのタイ古式マッサージにはまってしまい、今回の旅ではカナダを出るときから予約をとって楽しみにしていたという気の入れよう。奥さんともども大満足の様子であった。
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